【書評】『勝つ投資、負けない投資(改訂版)』― 凡人にも響く、投資哲学の真髄 ―

投資をするなら、勝ちたいし負けたくない!
もちろんそうなんだけど、「単にお金が増えればいい」というわけでもない!

本書は、「何のために投資をしているのか?」という本質も考えさせてくれる名著です。
「数10年先でも読み継がれるような内容にした」という著者の思いが良く分かります。

昨今、様々な投資本が出ていますが、こうした普遍的な内容をしっかり押さえて、息の長い投資生活を送っていきたいですね。

備忘録として、残しておきたい点だけまとめます📚

目次

自分に向いてる投資法を探す!

投資手法は人それぞれ

片山さんのようなスーパー個人投資家は、誰もが憧れると思います。

しかし、それは、膨大な時間と情熱をつぎ込み、工夫と研鑽を重ね続けた結果。
長く、険しい道であり、数年かけてようやく収穫期を迎える(可能性がある)レベル。

寝食を忘れて企業分析などに打ち込む、そして、それを楽しいと感じられる傾向がないと、成功は難しい。
そうした資質がない場合は、大きく稼ぐのは諦める方が賢明と説きます。

結局、投資法にも、人それぞれ向き・不向きがあるということ。

私も、「一つのことに打ち込んで、その道の第一人者になる」ことに憧れますが、必ずしも、それは投資ではないかもしれません。
ほかの領域で開花することを目指す方が、人生トータルで見た時にも、後悔が少ないでしょう。

だからといって、インデックス投資などで、平均的なリターンを上げられれば投資で資産を増やしたり、人並み以上にお金持ちになることは十分に可能

専業投資家になるのか、一つの収入の柱として投資を位置づけるのか?は、人それぞれです。

また、自分に適した投資方法・手法を見出すことも重要。

掛けられる時間や、自分の性格などに応じて、勝ちパターンは違ってきます。
大事なのは、自分に合った手法を確立すること。

Kenmoさんのように、様々な勝ちパターンを上手に使いこなし、短期間で資産を築いた方もおられますが、私のような凡人には難しい…💦

私に合った投資手法とは…?

とはいえ、5年以上投資を続けた結果、少しずつ自分に居心地の良い方法が見えてきました。

自分の場合は、財務分析なども興味はあるけど、基本的に、ゆったりのんびり構えていたい。
そのため、以上のような方針で考えています。

  • 業績安定:安心してホールドでき、頻繁な売買が不要
  • 高配当:下落相場でも、忍耐強く、保有できる
  • 「株価が下がっても買い増せばいい」といった心のゆとり:「上がっても下がってもOK」なので、いつも穏やか
  • 急速に増やさなくてもOK:欲が出ると、慌てる。慌てると、投資判断を誤る。

そうすると、やはり、減配が少ない優良企業を選び、割安と思えるタイミングで少しずつ拾って、緩やかに資産を拡大させていく方法が合っています。
買い増し用の資金管理も必要でしょうね。

派手な成功談ほど耳に入りやすいですが、地味に資産を増やし続けている方も、実は大勢いるはず。

自分には、その方が合っている気がします(半分ホンネ、半分負け惜しみ(;’∀’))

大切なのは「納得感」

投資で大切なのは、派手さではなく「続けられる仕組み」と「自分の納得感」。

「他人と比べてどうか?」ではなく、結局、自分の資産が増えればいいのです!
そのためには、自分が納得の行く方法で、投資を続けていくしかありません。

そう言われても、この顔は無理…! ゴルゴ13より

セミリタイアに向けた道のりでも、これはまったく同じですね。
自分が納得できていれば、オールOKです。

反面、いくらお金が増えても、自分の納得感や満足感が伴わないと、いつまで経っても欲求不満が続く可能性もありませす💦

投資家に求められる想像力

本書で印象的だったのは、「想像力」というキーワードです。

企業分析においては、定量的なアプローチと定性的なアプローチがあるといわれます。
定性分析においては、想像力が重要🌟

本書では、「想像力=ある事象から想起される可能性について、幅広く検討すること」と定義します。
そして、それを鍛えるには以下のような点が重要と説きます。

  • 材料は、身近にあるもので十分で、ファンドマネージャーも一般人とほぼ同じ。そこからいかに想像を広げていけるか?
  • 歴史から学ぶこと、幅広く関心を持つこと、疑問や違和感を持つこと
  • 新聞や雑誌など、編集された情報も重要
  • 広く浅く知っていること
  • 好奇心を持つこと(結局、ここで差が付く)
  • 大切なのは学歴ではなく、興味を持って調べること
  • 大きな時代の流れを感じること

公務員の世界では、いかに自分の仕事に好奇心を持たないか?が求められます。
なぜなら、上層部は、前例踏襲が大好きだから!

「この仕事の意味は?」「なぜ必要?」といった疑問を持ち始めると、そこら中に無駄が溢れていることが分かります💦
その結果、色々と変えたくなりますが、幹部連中は、これまでのやり方が間違っていたことを認めたくないし、何より変えるのが怖いので、見て見ないふりをしています。

そうした組織風土の下、長年働いていると、好奇心や想像力はドンドン低下します。
そうならないためにも、少しでも視野を広く持ち、時代の流れやトレンドは掴んでおきたいですね!(成長投資をするかは別として)

私にとって、投資を続けるメリットは、資産が増えることだけではありません。

相場を読むための想像力に加え、「自分がどんな人生を送りたいかを想像する力」も重要です

「投資を通じて、どのような人生を実現したいのか?」
この問いを持てる人ほど、焦らず・揺れずに投資を続けられるのだと感じます。

定性分析のポイント

社長の重要性

企業の将来は、社長の手腕で8割は決まる。でも、日本には、プロ社長が少ない」という指摘

プロの場合、ストックオプションにより自社株を報酬としてもらうため、株価を上げようという動機が生まれ、株主と利害が一致します。

しかし、スライド人事で社長になった場合などは、前述の公務員のように、自分の役割を大過なく終えることに意識が向きがち。
そのため、IR動画などで、社長の人となりや理念を知ることが重要です。

また、従業員や会社の雰囲気など、組織の強さも重要。
なぜなら、技術はマネできるが、組織力はマネできない!

本書では、「その組織が、フェアでオープンか?」という視点が大切と説きます。

そのような観点で言えば、我が社は完全に終わってますね。

我が社の場合、現場で成果を上げた人でも、全体が見れる人でもなく、単に年次で上がっていきます。
幹部になると、保身を優先して、上意下達の歯車化が一層進みます。
更に上層部も同様の考えのため、改革は一切進みません。
唯一の圧力は、予算取りの国会答弁や、不祥事が起きて世間から非難されるときだけ…

このような上司を見て、部下は組織を見限り、優秀な人から辞めていくという悪循環が起きています。

現職に残るのは、本当に悪手だなと改めて感じました💦

こうやって組織の矛盾に築けたのも、投資をしていたおかげ、と言えるかもしれません(「気付かなかった方が幸せ」という考えもありますが…)。

我が社にも、プロ社長が来て、ガンガン改革してほしいです。。。

「伸びない会社」のサイン

「(不必要なまでに豪華な)自社ビルを建設した」、「本社の受付嬢が3人以上いて、いずれも美人」といった点は、危険な会社のサインなのだそうwww

何とも面白いですね。でも、非常に的を射ていると思いました。

よく「飲食店を評価するときは、お手洗いの清潔さを見よ」という話を聞きます。
「本質ではない部分まで、気配りがされているか?」ということが大切ということですね。

「神は細部に宿る」「オシャレは足元から」といった考えもありますね。

決算説明会に参加した際は、受付の雰囲気や社員さんの表情なども見るようにしていますが、会社の方針や業態なども考慮して、投資判断の材料にできると良いなと思いました。

勝てない投資家は、総じて「面食い」

こちらも、面白く、的確と感じた表現でした。

成功者の共通点は、「きちんとした信念と忍耐があること」とあります。

短期で勝つには才能が必要ですが、長期であれば、そこまでの資質は必要ありません。
ヘンに浮気せず、自分の信念に基づいて、ブレずに投資をし続ければいいだけです。

「納得できる価格で買えた株は売る時のことなど考えなくてよい」というバフェットの言葉どおり、余剰資金で投資しているなら、「吟味して買ったら、あとは持っているだけでOK」のはず。

欲を出して短期売買を繰り返さずに、ドッシリと持ち続けていれば、自然に資産は増えて行きます。

これは、私の好きな「貯株」の発想にもつながりますね。

結論:投資の目的は、“自分がどう生きたいか?”

単にお金を増やすという点にとどまらず、大局的な視点が書かれているのも、「さすが名著!」と言った感じ。

さすがに160億も稼いだら、私も、どこかで「そもそもお金や投資の目的ってなんだっけ?」と考えそうです(笑)

さて、そこまでの資産がない私にとっても、投資をする「大義」や「目的」はとても大事だと思います。

有難いことに、着実に資産は増え、セミリタイアも現実味を帯びてきました。
その分、「なぜお金持ちになりたいか?」「なぜセミリタイアしたいのか?」、そして、「その先の目的はなにか?」を明確にしておく必要があります。

そもそも、私にとって投資は、セミリタイアするための一手段にすぎません。
また、セミリタイア自体も、「自分が幸せな人生を送るため」の手段です。

本書では、以下のように記述されています。

「人生は1度きりであることに、ほとんどの大人は、人生の7回裏辺りで気付く」
そして、多くの人が「素晴らしい人生を歩みたいから」に行きつく

結局、自分がどう生きたいか?が課題になりますね。

このように、大局を見失わない視点こそ、投資にも人生にも必要なのだと感じました。

まずは、今の投資手法をより洗練させて、自分に馴染ませること。
そして、財務分析などの勉強も重ねて、幅広い相場環境に対応できるようになること。

今後はこの2点を目指していこうと思います。

どうも週明けは、日本株にも大きな調整が入りそうですが、慌てず騒がず、安くなった銘柄を拾って保有し続けたいですね(内心ドキドキ…)。

この記事を書いた人

2021年からセミリタイアを目指し奮闘中。節約、株主優待、資産運用が好き。
臨床心理士、宅建士、FP2級、自分探し検定5級🌟
趣味は湯治♨レトロゲー🎮名水マニア💧
リタイア後のマインドの持ち方などについて、心理学的観点から整理してます。

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