「FIRE」と名の付く本は、基本的に読むようにしています(kindle出版されている電子書籍は、玉石混交過ぎるので、諦めました^_^;)。
最新刊が届きましたので、早速レビューを📚
今回の本は、こちら!
ヒトデさんの書かれた「1万回生きたネコが教えてくれた 幸せなFIRE」です。
内容
簡単に言うと、本田健さんの「ユダヤ人大富豪の教え」などに代表される、サクセスストーリー風のお話ですね。
悩める若者のところへ、突然、ガイド役となる賢者が表れて、色々なダメ出しを受け、失敗しつつ、成長・成功していくという。
おそらくセミリタイア志望の方は、一度は見たことのある構成でしょう。
未読の方は、一種のテンプレとして、目を通しておかれるとよいかと。
初見だと、結構、やる気にさせてくれますよ(しばらくすると、忘れますが💦)
特徴
🔑 本書の特徴まとめ
- ネコが導くストーリー形式(読みやすさ◎)
- FIRE成功/失敗のパターン紹介(共感と違和感が両立)
- FIRE後の生活視点が豊富(エンタメの速度、後悔の理由など)
通常は、金持ち老紳士のところを、「ネコ」が担っています🐈
ネコは、しがらみのない生き方や自由の象徴でしょうか。
設定が上手く、成功ではなく、「FIRE」を切り口にした点は新しいと感じました。
節約、投資、稼ぐ力など(副業)などが、章立てで分かりやすく解説してあって、読みやすかった。
また、「リボ大(リボ払い絶対ダメ大学)」とか、昨今の投資情報をうまくもじっていて、笑えたww
セミリタイア前の自分にも、参考になる(というか、共感できる)部分が多かったし、著名ブロガーだけあって、文章が読みやすく感心しました🌟
書籍にまとめるのは、大変だと思いますが、最近は、AIがすごいので、「似たテイストの話をベースに、AIが書いた」と言われても、あまり違和感ないですね。
感想
要点確認としてなら、有益
とても読みやすくて良いのですが、情報用の書籍ではないので、内容はライト
FIREに向けて、色々知りたい人は、別の具体的な本を読んだ方が良いかもしれません。
ただ、FIREする上で、大事な点は押さえられているので、FIREの入門や復習にはよいかも💡
違和感1:後悔するタイミングが不思議
いくつか「FIREの成功・失敗」事例が載せられていて、これがまた、典型的な感じで面白かったのですが…
ちょっと違和感も。
例えば、35歳で6000万円貯めた人が、その後も、なかなか辞められず
結局50歳、1億円を越えたところで退職したものの、「もっと早く辞めた方がよかった…」と後悔するという。
実際にモデルになった方がおられるのかもしれませんし、当人しか分からない部分だとは思いますが、もっと前、または死ぬ直前ならまだしも、50歳でFIREした時に、このような後悔をするのでしょうか?
身体にガタが来て、若い頃のような無茶はできない
同年代は趣味を極めたり、新しいことに挑戦しているが、自分は資産形成ばかりに気を使ってきた
もっと他に経験できたかもしれないのに…
こうした後悔が出てくるのは分かるのですが、FIREした時になって初めて、出てくるものなんでしょうかね?
この人は、(設定上)妻子もいて、不幸を感じる要素が少なそうですし、FIREに踏み切る段階で、なぜ「未来志向の決断」と位置付けなかったのか、不思議です。
違和感2:「FIRE成功パターン・失敗パターン」という表記
「成功パターンとして描かれた事例の人が、後に失敗パターンに陥る」といった、現実にありそうな設定があって、リアリティはあったのですが、何をもって「成功・失敗」というのか、よく分かりませんでした。
私は、セミリタイア志望であって、FIRE志望ではないので、ひょっとしたら違うのかもしれませんが、成功・失敗って、ある一時点で評価するものなんでしょうかね?
また、そもそも、「そうした評価が必要なのか」も、ちょっと疑問…👀
本書では、特に「成功・失敗の定義」は書かれていなかったように思いますが、どうやら、「FIREを後悔しているか、どうか」という点を基準にしているようでした。
個人的には、FIREもセミリタイアも、「自分の人生を主体的に生きるための選択」だと思うので、最終的に、自分が納得・満足していれば、成功だと思っています。
仮に、セミリタイア後に「やっぱ現職ってよかったなー」と思う時が来ても、「まあ、それに代わる新しいやり甲斐を見付ければいいじゃん」って思う気がしますし、そうしたいですね。
人間なので、実行する前は、「何一つ、後悔しない」とか思っていても、結局、1つや2つくらいは未練が残りそうな気がしますし。
ネコは、人間とは違うのかな🐈~
まあ、さすがに「セミリタイア後、無計画に散財して、資産が枯渇する」とかなったら、「こりゃ失敗だ💦」と思うかもしれません( ´艸`)
成功者は圧倒的に努力しているということ
おそらくヒトデさん御自身がモデルになったと思われる事例がありました。
その方は、昼夜問わず、ブログのことばかり考えて、行動し、すごい資産を築いてFIREしました。
やはり、成功者の多くは、圧倒的に努力しているということ。
そして、若くしてFIREするのは、やはり異常(「普通ではない」という意味で)なことであり、人と同じことをしていては実現できないということ。
この点は、とても参考になりました。
働いていると、どうしても色々と言い訳が出てきて、知らず知らずのうちにブレーキを掛けてしまい、振り切った努力ができないのですが、成功する人は、すべからく必要な行動をしているのですね。
それができない凡人(私)は、資産に働いてもらったり、少しずつマインドを変えていったりと、時間を掛けるしかないです⏰
資産形成に賭けてきた人ほど、「資産がすべて」になりやすい
夢中で資産運用を続けてFIRE・セミリタイアした人ほど、「資産がすべて」になりやすそう。
お金しか依って立つものがないと、セミリタイアして収入が減った時、守り一辺倒になって、汲々としそうだし、もし、その資産が激減しようものなら、大きな脅威になるでしょう。
橘玲さんのおっしゃる通り、3つの資本(金融、人的、社会)はどれも大切で、毛利元就の逸話「三本の矢」のとおり、互いに補完してくれるものなんだろうなと思いました。
エンタメの消費速度が段違いになる
これは目新しい指摘でした💡
確かに、FIREして勤務時間がすべて自由時間に変わると、エンタメなどを消費するスピードも圧倒的に上がります💨
そうすると、これまでエンタメだったものが、「エンタメ」として機能しなくなったり、長く楽しむことが難しくなるという指摘です。
ツラいことも楽しいことも、案外、ずっとそのままでいるのは難しく、飽きてしまう(もしくは、慣れてしまう)のかもしれませんね💦
私も「やりたいことリスト」は作っていますが、よく考えると、「ちょっと齧っては、すぐ次!」という感じで、リストにチェック✅を付けることに意識が向きそう。
仕事の「タスク管理」みたいな捉え方をしてしまいます。
そうではなくて、長く、ゆっくりと楽しめるような取り組み方がいいですね。
アニメやyoutube、旅行などの消費型コンテンツは、どうしても「その場限り」になりやすいので、創造性や成長性(発展性)のある趣味が良さそうです。
音楽、絵画、筋トレ、ブログ、投資などは、これに当てはまるかな。
旅行も、単に「行って帰っておしまい🛫」ではなく、下調べをして、その土地や歴史を深く理解するとか、体験記を書いて、皆さんに見ていただくとか、ちょっとした工夫で、楽しみを伸ばすことはできそうです。
仕事の存在意義を考えさせてくれる
本書は、「幸せなFIRE」とありますが、実は、圧倒的に「仕事推し」👊
社会とのつながり、目的や目標、刺激、自己実現感、これらをまとめて解消できる方法が仕事であり、FIREよりも、サイドFIREやセミリタイアの方が良さそうだねーという意見のようです。
これには、私も大賛成ですね。
上記のとおり、セミリタイア前に考えていた「やりたいこと」は、ひょっとしたら、あっという間に底を尽いてしまうかもしれません。
また、人間にとって「退屈」は、非常に手ごわい存在…💦
完全にリタイアして幸せなのは、リッチFIRE達成者か、「圧倒的にやりたいこと」が明確になっているか、「働くことが、とにかく嫌な人」くらいではないでしょうか。
そもそも、40年以上、「人間、働くのが当然」と思ってきた私(そしておそらく、多くの方たち)にとって、「働かずに過ごす」というのは、違和感が大きいです。
きっと、仕事がないと、ものすごく手持ち無沙汰になるし、ソワソワするでしょう。
だからこそ、長年頑張って働いてきたのに、定年退職後、虚無感に襲われて、一気に老け込んでしまうといったことが起きるのでしょうね。
そうした状態も、人間は自然に慣れて行くのでしょうけれど、本書で指摘されていたとおり、仕事は、やるべき課題や社会的つながりといった重要なことを、何と「有料」で与えてくれるというのですから、やらない手はない気がします。
少なくとも、自分にとって完全FIREはリスキーなので、続けられそうな仕事を探しながら生きていく方が良さそうです。
まとめ
違和感などについても書きましたが、こうやって色々な感想が出てくるということは、とても良い本なのだろうと思います。
特に、どうしても資産形成に偏りがちなFIRE本が多い中、「FIREという生き方」に焦点を当てている点は、貴重であり、とても好感を持ちました(偉そうに聞こえたら、すみません💦)。
最後に、「小鉄」くんのようなネコが一緒にいてくれたら、どれだけ心強いだろう?と思いました。
本書がその代わりになるかもしれませんね🐈
皆さんの感想も、ぜひ共有していただけたら嬉しいです。