どんな本?

6人の個人投資家による、投資手法のオムニバス解説本です。
今を時めく「ヘム」さんの新刊ということで、飛びついたのですが、少し違ってましたね💦
でも、色々な投資手法のおさらいができて、有益でした。
まだ投資手法が固まっていない方から、ほかの手法を試してみたい方まで、幅広く知れてよい本と思います。
皆さん、個別に本やブログで詳しい手法を解説されていますので、気になった方の情報を、さらに追い掛けてみると良いと思います。
ペリカンさん、DAIBOUCHOUさん、ヘムさんについては、私も本を買いました📚
共通している点
まずは、本書の著者に共通しているポイントから📍
- 暴落は買い
- リスク分散は重要
- 自分にとって心地よい投資手法を
暴落は買い
高配当、スイング投資いずれにも言えることですが、暴落は必ず来ます。
そのため、暴落する前提で、資金管理をしたり、分散を心掛けてたりする必要があります。
そして、暴落の後、大きく上昇し、いずれは元の株価に戻るため、そこで買い増せるか?が、成績を分けます。
私も、最近になってようやく実感してきたのですが、暴落はチャンスなんですよね。
暴落時にきちんと買い増すために、必要なのは、❶資金を残しておくこと、➋勇気の2点
❶は、調子に乗って買い過ぎず(高値掴みを避けることにもつながる)、いつも余力を残しておく
➋は、下がった時に動揺せず、「いずれ上がる。今はチャンス!」と心から思えるか?
最低限、ろうばい売りだけはしないことも重要です。
ヘムさんのように、何%下がったら、どれくらい買うのか?シミュレーションしておけば、資金が尽きる心配もなく、安心して買っていけそうです(それでも、勇気は必要ですが💦)
リスク分散は重要
「暴落時の対処」にもつながりますが、特定のセクターや銘柄に偏り過ぎないようにすることも重要
政治家の発言や国際情勢などによって、あっという間に、コインの裏表がひっくり返る時代…
良いと思って、資産の大半を投じていた業界が、あっという間に斜陽になるということは、リスクとして考えておかなければなりません。
資産が大幅に目減りする(しかも、慌てているのは、集中投資していた自分だけで、周りはそれほど騒いでいない)ような状況だと、相当、判断力が低下しそう。
そうならないために、セクター、地域、アセットクラスなどを分散させておくべし。
とはいえ、ある程度集中しないと、大きな利益は取れないため、そのバランスをどう取るか?が、現在の悩み
自分にとって、心地よい投資手法を
結局、資産の限られる個人投資家は、時間を味方に付けるしかない。
つまり、入金力が高かったり、もともと多くの資産を持っている一部の人を除けば、ずっと相場に居続けて、その恩恵を受けるしか、資産形成の道はないです。
で、相場に居続けるには、「負担にならない投資スタイル」を探すこと。
「負担にならない」ためには、その投資手法の理屈に納得していたり、リスクを分かっていたり、続けていった先に得られるリターン・将来像が具体的にイメージ出来ていることが重要
投資に集中する時期も必要かもしれませんが、無理をしていては続きません。
結局、暴落などの機会に、やめてしまいます。
そうなっては、もったいない!
なので、色々な手法を試して、自分にとって、居心地よく続けられる投資手法を探しましょう!
執筆者の多くが、こんな意見を書かれていますね。
本著の執筆者の方は、それぞれの手法で利益を上げておられますので、正しい投資法であることは間違いありません。
そして、投資手法は、1つに絞る必要はなく、インデックスも高配当もスイングトレードも、全部やってみたらよいです。
何でもつまみ食いできる点が、アマチュア投資家の強みですから
「よさそう!」と思ったら、少額で試してみるのがオススメ🌟
著者の方々も、各自の経験や正確に合わせて、色々試した末に、今の手法に辿り着いたそうです。
そういった意味で、色々な手法を知れるのは、ありがたい限りです。
その他良かった点
深堀りできる
執筆者は、それぞれブログ、SNS、単行本などで発信されており、気になった・気に入った投資手法を深堀できる点が良いですね。
私は、高配当好きということもあり、ヘムさん、ペリカンさんの本は、特にオススメです。
米国株一強に警鐘
私のように、コロナ前から投資を始めた者にとっては、「米国株=最強」というイメージが強いです。
しかし、相場は巡るもの
以前は、イギリスが覇権を握り、その後、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」となり、「米国一強」へと、時代は移り変わっています。
つまり、米国優位がいつまでも続くかは分からない、ということですね。
皆さん、リスク管理がしっかりされていて、不動産、債券、ゴールドなど、色々な資産に分散されているのが印象的でした。
私の場合、米国インデックスと高配当株が両輪で、ゴールドや債券は、資産総額の1%未満💦
現職を辞めたら、もう少し、低リスク資産への分散を考えても良いかもしれません。
AIツールの活用
執筆者の多くが、AIツールを活用されているのも、共通点ですね。
皆さん、さすがに情報感度が高く、積極的に、新しいツールを導入されていました。
近年、AIツールは欠かせないものになっていますが、私は、まだ投資において、充分に活用できていません💦
決算書の解説・要約、米株の決算資料の翻訳くらいかな?
海外の情報を取り入れて、マクロの観点から、景気動向を分析したり、次に来るトレンドなどを教えてもらえたら、非常に助かりますね🌟
ただ、こうした手法は、誰でもマネできるため、すぐに陳腐化してしまいそうです。
個人的には、四季報とチャートを見て、勝率の高いトレードを提案してくれるとありがたいなと思うのですが、きっと、そんな使い方をしている方が、もういらっしゃるんでしょうね。
Cisさんやテスタさんのトレード手法を完全トレースするとか、色々、情報商材なども出てきそう。
結局、長い目で見ると、昔から言われてきた投資格言などが、一番、有効なのかもしれませんね。
まとめ
著名な執筆者ばかりなので、手法はお墨付きですし、要点をサクッと知ることができて、なかなかの良書でした。
「きちんとゴール(資産形成)にたどり着ける方法が揃っている」という点では、良いと思います。
…が、この本だけを指針に投資を始めていくのは、難しいかも💦
投資のオムニバス本と言えば、Jackさんの「100人100色の投資法」という名著があり、私も、投資を始めた頃、夢を膨らませながら、読んだ記憶があります(Vol.5まで出ています)。
当時は、自分に合った投資手法など分かるはずもなく、「良さそう(というか、自分にもできそう)」と思ったものを、手当たり次第にやってみては、撃沈するということを繰り返しました(´;ω;`)
結局、実際にやってみないと、「自分に合ってるかどうか」は分かりませんし、その投資手法のメリット・デメリット(弱点)も、本当には理解できないと思います。
ただ、本書に書かれている手法は、どれも間違いなく「正解」であり、長期的に有効なものだと思いますから、安心して、試すことができるでしょう。
その点は、大きな利点です。
また、単行本になると、基礎的な投資知識の解説なども書かれていて、エッセンスの部分が見えにくい傾向があります(初心者にとっては、特に)。
(その本で使う用語などは、同書内で解説しておく必要があるので、当然と言えば当然なのですが)
結果、とても良い内容であっても、初学者の頃は、その投資手法の「キモ」が分からなかったりします(私はそうでした。今も分かっているか、微妙ですが)
本書で良さそうな(=自分に合いそうな)投資手法が見付かったら、各執筆者の単行本などに当たって、さらに勉強するのをおススメします。
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