去る10月26日、マネースクエア社が開催する「FXアウトルック&トラリピ戦略セミナー」に参加してきました。
トラリピユーザーの皆さんは、メールが来るので、聞いたことありますよね!
私も、ずっと参加したいと思っていたのですが、遠方だったり、付いていけるのか心配だったりして、二の足を踏んでいました。
しかし、「せっかく都会に来たのだから、参加しないとMOTTAINAI!!」と思い、勇気を振り絞って行ってきました。
「何となく怖いけど、興味はある」という方の参考になれば、嬉しいです。
セミナー会場
会場は、地下鉄六本木駅や乃木坂駅から、徒歩5分ほどにある「六本木ミッドタウン・タワー」40階です。

商業施設とは別に入口があり、事前に送られてきたパスワードを入れて、入館証を発行し、入ります。
しがない公務員には、生涯、無縁な立派過ぎる建物!
場違い感丸出しで、ドキドキしましたが、一度は、こういうオシャレオフィスで働いてみたかったので、さも従業員であるような顔をして、いそいそと上がります。
エレベータは33階で一度止まり、それより上階は、別のエレベータを使う形。
33階には、“ファストリ”や“ビットフライヤー”など、錚々たる大企業が名を連ねていて、まぶしい空間でした。
なんか視力が回復した気がしますね( ´艸`)
さて、40階に付くと、ホテルのような廊下が飛び込んできます。
マネースクエアは、フロアの半分ほどを占めており、かなり大きい印象。

立派な玄関をくぐると、ガラスに囲われたトレーディングルームがあり、たくさんのモニターに、各国の通貨の現在値が表示されています。
そこを抜けると、すぐに会場です。
会場ホール入口には、登壇者やスタッフの方とともに、大小のトラリピくんが整列しており、歓迎モードでした。
皆さん笑顔で、田舎モンの不安は、一気に吹き飛びます。

ペットボトルの水とボールペンを頂いて、会場へ。
会場は、私立大学の講演ホールを豪華にしたような作りで、非常に綺麗。
上場記念の槌、楯などが飾ってありました。
そういえば、マネースクエアって上場してたんですね(現在は、上場廃止)。
その頃のチャートは、どうだったか気になります。
入口横には、カップ式の自販機があり、フリードリンクになっています。
直前に夕食を食べたので、眠気防止に、リアルゴールドをチョイス。
結局、内容が面白かったので、全く眠くならずに済みました。
参加者
開場は、17:30からですが、さすがに一番乗りは気恥ずかしく、17:40頃に入室。
既に10人ほど来て、慣れた様子でくつろいでおられました。
常連さんなんでしょうかね。
一方、私と同じように、そわそわしてる方、窓の外の写真を撮っている方、寝ている方、遅れてくる方など様々。
スーツを着た人と、ラフな私服を着ている方は半々くらい。
比較的年配の方が多い印象でした。
女性も数名いましたよ。
最終的には、30人近くになりました。
セミナー内容
構成
今回は、以下の3部構成でした。
- シニアアナリスト八代和也さんによる「資源・新興国通貨の見通し」
- チーフマーケットアドバイザー津田隆光さんによる「黄金の180日ルールについて」
- ストラテジストの高尾和秀さんによる「トラリピ戦略セミナー」
正直、アナリスト、アドバイザー、ストラテジストという肩書きの違いは、よく分かりません^_^;
アナライズできなければ、アドバイスもストラテジー検討もできないと思うので、皆さん、全てのプロフェッショナルなんでしょう!
うん、きっとそう(*´▽`*)
内容について、簡単にご紹介しますね(私の理解の限りです。間違ってたらすみません)。
「資源・新興国通貨の見通し」
八代さんの解説は、マネースクエアTVで何度も見ているため、内容的には知っているものでしたが、色々な資料を基に、オージーキウイの具体的な見通しを聞けたのが良かった。
オージーキウイ
今年は、かなりオージーキウイが上がりましたが、原因としては次のような点が考えられる。
- RBNZ(NZ中央銀行)の方が、利上げを始めたのは早く(R3.10~)、RBA(豪中央銀行)は、今年(R4.5~)に入ってから、始めた。
- その後、両国は、0.50%ずつ利上げをしているが、RBAの方が、政策会合の回数が多いため、利上げのスピードが速かった。
- そのため、両国の金利差が急速に縮小し、オージーキウイが上昇した。
うーん、分かりやすい。
次いで、今後の見通しですが、次のとおり。
- 10月の政策会合での両国の見解に、明確な違いがある。
- RBNZは「0.75%の利上げも検討。NZドルの下落が続く場合、更なる上振れリスクあり」と警戒モード
- 対して、RBAは「豪ドル安がインフレを押し上げる効果は緩やか」との認識。
つまり、「NZの方がインフレへの警戒が強く、更なる利上げに積極的」ということですね。
また…、
- 両国ともに、インフレ対策として、今後も利上げを考えているが、想定金利のピークが異なる。
- 現時点では、令和5年5月~7月頃までに、NZは「5.5%(現在は3.5%)」まで上がる予想なのに対し、AUDは「4.1~4.35%(現在2.6%)」までを見込んでいる。
- 現在の金利差は0.9%だが、来年にかけて、1.15~1.4%ほどに拡大する予想。
結果、「金利の高いNZの方が買われやすく、オージーキウイは下落する可能性が高い」ということです。

- 年内のレンジは、1.080000~1.15000を想定するものの、上値は200カ月(日?)移動平均線で抑えられており、抵抗は強そう。
- そして、最近90日移動平均線を下にブレイクしたことや、上記の金利差拡大を考えれば、下押し圧力の方が期待できる。
現在、トライオートFXで仕掛けているオージーキウイが、レンジアウトしており、撤退を考えていましたが、上記解説を聞いて、もう少しホールドすることにしました。
ドルカナダ
続いて、ドルカナダについて、解説されました。
- ドルカナダは、引き続きレンジが期待できそう。
- 直近では、米ドルの利上げにより、上昇していたが、カナダは、米ドルとほぼ同じ動きをしている上、インフレ目標率を考えると、利上げの余地は大きい。
- また、米では、利上げ抑制の動きも出始めていることを考えると、今後、ドルカナダは、再び想定レンジ内で、下げる可能性が高そう。
ドルカナダは、まだやっていませんが、月足チャートを見ると、1.2~1.4という非常に狭いレンジで動いており、資金効率的によさそうですね。
しかも、結構な長期チャートなので、信頼性も高そう。

俄然、設定意欲が湧きました。
資金効率については、こちらの「レンジ・シェア」の動画が、オススメです。
メキシコペソ
最後は、メキシコペソ/円の解説です。
現在、ペソは8%も金利が付くようで、スワップだけでも相当美味しそう。
しかも、メキシコ中銀のインフレ目標には、まだまだ遠いため、今後も金利上昇が期待できるとのこと。
円の為替介入で下落するリスクはあるので、警戒は必要ですが、うーん、こちらも魅力的です。
「黄金の180日ルール」
為替介入の影響や、各国の会合スケジュールなどの紹介。
その後、黄金の180日ルールの解説です。
知らなかったのですが、11月~4月は、一定の通貨が上昇しやすいというアノマリーがあるんですね。
もちろん、通貨ペアによって、動きに特徴はあるのですが、概して上昇しやすいようです。
その反転時期も割と決まっているようで、毎年10月の7営業日目が多いんだとか!
特にNZドルは、11~12月は上昇する確率が高く、10月末に買って、翌年4月に売った場合の勝率は、何と8割超えという驚異の数値(2001-2021の20年間)!
ただし、年明け1月は、下落することが多いので、年内に手仕舞いする方がよさそうとのことでした。
これだけ勝率が高いなら、賭けてみても良さそうですね
ただ、この手のアノマリーは、知られてしまうと、途端に通用しなくなるので、賞味期限は短いかもしれません。
「トラリピ戦略セミナー」
ここまで、通貨ペアの見通しや相場環境など、大きな視点の話が続きました。
すごく勉強にはなるけど、「それを、トラリピにどう生かすのか?」という点が気になっていたので、ズバリ解説してくれて、助かりました。
トラリピの基本的な戦略(リスク、運用期間、分散ペア)から、ロスカットレートの確認方法などを経て、先ほどのNZ/円のアノマリーを狙った、トラリピの設定方法についての紹介。
資金100万円を想定する場合、①30万円分はスポットで購入、②残りは、レンジ下限までトラリピを敷くという戦略です。
一方的に上昇した場合と、一時的に下落した場合の両方に対応できる形になっていますね。
②は、トラリピではなく、単なる「トラ(ップ)」ですが、こういう使い方もあるのは、参考になりました。
良く考えたら、円安シフトもコレでしたね。
実際のトレード画面で、設定の仕方を見せてもらえたのが参考になりました。
スポット購入のポイントは、以下のとおり
- 利益幅を決済されないくらいに大きく設定しておく(=すぐに決済されず、満足の行く価格で手動決済できる)
- トラップを1本にして、レンジの上限値と下限値を同じに設定すると、ロスカットレートが試算できる
最後に、現在、推している「トラリピ世界戦略」の紹介。
世界戦略は、現在のドル独歩高の環境でも好調を維持しているようで、魅力的な戦略ですよね。
すっかりその気にさせられました…^_^;
その他
各講義は3~40分ほどで、合間に10分の休憩があります。
終了後は、特に勧誘などもなく、解散に。
出口付近にいる講師に、質問することもできます。
私は、来年度以降のオージーキウイの見通し(以前の価格まで下がる可能性はあるか)と、為替介入によって、なぜカナダドルなどの他通貨も下がるのか?を教えてもらいました。
残って余韻を楽しんでいる方もいれば、途中退室をする方もいて、最後まで、自由な雰囲気でしたね。
一点、気になったのは、司会の方が、講師を「さん付け」で呼んでいたこと。
講師は、社員ではないのかな…^_^;
感想・振り返り
講義のレベル感
はじめは、「自分なんかが行って、大丈夫かな」と思っていましたが、YoutubeでマネースクウェアTVを見ていたためか、「全然わからない!」という部分はなく、非常に勉強になりました。
おそらく、実際にトラリピを運用している方であれば、自分に当てはまる部分が見つかると思うので、最後まで興味を持って聞けると思います。
セミナー中に当てられたりすることはありませんし、スタッフの方は、皆、終始、笑顔でしたので、安心して受けられます。
また、参加者の中には、結構、基礎的な質問している方もおり、全員が、ハイレベルの投資家というわけではなさそうです。
分からなければ、後で質問できますし、トンチンカンな質問をしても、丁寧に答えてくれそうでした。
アウトルック関係のセミナーは、毎月やっており、内容も、その時々で変わるようです。
津田講師からは、「毎月の参加を、ぜひルーティーンにしてください。」とのお言葉をいただき、積極的な参加が歓迎されていると感じました。
11月は、モーサテなどでお馴染み、双日総研の吉崎さんが講師に来るスペシャルな会で、オンライン視聴もできるようなので、お試し参加には、絶好の機会となりそうです。
意外とアノマリーを活用する。
私は、株式から入ったので、少し意外だったのですが、FXは、アノマリーを結構重視するんですね。
マネスクTVでも、アストロロジー(占星)とか波動関係の解説があります。
アノマリーの重要性は理解できますし、イベント投資なども好きですが、もう少し自分なりに根拠を持って投資したいので、それに大きな金額を掛ける勇気は持てません。
ただ、結局、理由は後付けに過ぎないことが多いですし、仮に根拠があったとしても、絶対に機能するとは限らないため、まだ解明されていないセオリー(≒アノマリー)に賭けてみるというのも、悪くないのかなと思いました。
”奇門遁甲”とか”風水”といったジャンルが、現代にも残っているのは、一定の優位性があるからなのでしょうね。
トラリピが身近に感じられる。
実は、結構な資金をつぎ込んでいる割に、その運営元であるマネースクエアについて、よく知りませんでした。
どれくらいの規模の会社で、どこに本店があって…といったことは、株式であれば、当然、調べるわけですが、なぜかトラリピはしていなかったんですよね。
今回、実際に行ってみて、会社の雰囲気や戦略を考えている方の雰囲気が分かり、身近に感じられました。
これは、オンラインやyoutubeでは得られない情報だと思います。
ネックは、毎月下旬、水曜日の夕方開催のため、勤め人は参加しにくい点です。
私は有給を取りました。
毎回参加できるのは、近くに会社がある人、もしくは、セミリタイアラーくらいでしょうか。
チャンスとピンチに備える
今年2月にTQQQは大きく下落しましたが、「金利上昇➡ハイテク株の下落」というシナリオは、割と簡単に描けたはず。
そこを何も考えずにスルーしてしまったのは、大いに反省すべき点です。
もちろん、昨年のように、TQQQが圧倒的な利益を出している中で、決断するのは難しいかもしれません。
しかし、トレンドで利益を出すのであれば、きちんと考えるべきでした。
現在の大幅な円安。
これも大きな歪みであり、私レベルでも想像できる様々な影響があります。
すでに織り込んでいる部分もあるかもしれませんが、中長期的に見れば、まだトレンドは始まったばかりのはず。
この流れに、どうやって乗るか?を考えていきたいと思います。
もちろん、トラリピは、方向性を読まないで済む点が魅力なんですが、大きな流れを見ておくことで、早めに撤退したり、レンジを変えたりするといった微調整が効きやすくなることは間違いありません。
また、今回のセミナーで学んだように、「今から年末まで」といった短期間の値動きを利益に変えていく方法もありますね。
まとめ:得るものが多いセミナー
実は、まだまだ奥が深いトラリピ。
本家本元の専門家の意見や見立てを聞ける、またとない機会ですから、興味のある方は、ぜひ一度参加してみることをオススメします🌟
次回は、11月23日(水)の祝日で、オンライン参加も可能なため、絶好のチャンスですよ!
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